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2010年11月19日金曜日

AppleとBeatles

(C)Apple Corps Ltd.


Appleが予告していた「特別な発表」の内容が明らかになった。
Beatles(ビートルズ)のアルバム・楽曲のデジタル配信がiTunes Storeで世界同時に開始されたのだ。日本は11月17日午前0時からだった。
今までデジタル配信で販売されていなかったのかと意外に思う人も多いかもしれないが、ビートルズの楽曲はこれまでiTunes Storeはもとより、Napsterなども含め一切オンライン配信はされていなかった。だからAppleは忘れられない一日になるとまで言っていたのだ。

世界的にみて今、音楽業界はCDが売れなくなってきている。特にアメリカは、タワーレコードも潰れるくらいだから相当厳しい状況にあるといっていい。
しかし、ビートルズだけは別格というか、化け物というべきか、2009年9月にリリースされたボックスセット「The Beatles Stereo Box Set」はアメリカで300万枚以上、同時発売された「The Beatles in Mono」は100万枚以上という高価なCDのボックスセットとしては異例の驚異的な売り上げをあげていて、年間にアメリカで3番目にCDが売れたアーティストとなっている。解散から40年近くを経てもだ。

今回のiTunes Storeでの配信開始は、ビートルズの権利を管理するアップル・コアとAppleとの長年のあつれきを考えると懐具合の厳しいEMIの苦肉の策ともとれるのだが、楽曲が売れるのは明白で起死回生をはかれるかもしれない。
そもそも音楽を聴き始めたころにはもうCDを買わずにデータで購入してきた若い世代から、ビートルズは若いころに腐るほど聴かされてきたしCDを買うほど思い入れはないが、
ワンクリックで曲単位で気軽に買えるなら懐かしさからつい手がでる、というようなオールドマイスターまで、CDではカバーしきれなかった新たなユーザー層へもリーチできることも考えられる。
オンラインの音楽配信のシェア80%以上をiTunes が占める現在、今回の動きはいわば、事実上の「オンライン配信解禁」である。
ビートルズの曲をiTunesで配信することは、レコードからCDへ、CDからデータ販売へという音楽販売の形態の変遷の上でマイルストーンと呼ぶにふさわしい出来事といえるかもしれない。
Appleが「忘れられない一日に」と予告していたのも、今後の歴史的な流れを考えるとあながち誇張ではないかもしれない。

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