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2010年2月21日日曜日

産消提携国際シンポジウム




久しぶりの快晴のもと、神戸学院大学・ポートアイランドキャンパスへ行ってきた。
「地域がささえる食と農」神戸大会のシンポジウムに参加するためだ。
この大会は地域の農業と消費者を守るにはどう行動すべきかを考えるイベントで、2月18日から22日までさまざまなプログラムが組まれている。
21日の今日は産消提携国際シンポジウムの基調講演があり、ゲストが招かれ話を聴くことができた。






エリザベス・ヘンダーソン氏(提携実践有機農家・CSA市民ガイド著者)


「世界のCommunity Supported Agriculture」と題して、エリザベス・ヘンダーソン氏の講演から始まった。
27年以上にわたり、有機農業に従事しCSA、有機農業の普及に取り組み世界中を駆け回っているパワフルな人だ。
このCSAというのはコミュニティ・サポーテッド・アグリカルチャーの略で日本語に訳すと地域支援型農業という。
ヘンダーソン氏によれば「提携」「AMAP」「ASC」「Reciproco」など世界中で呼び名が違えども本質は同じだと。地元でつくった食べ物をめぐって、つくる人と食べる人とのコミュニティ(共同体)がたくさんつくりだされている。
活動的な市民は、環境によい農業とそれに伴うリスクと恵みを分かち合うことに関わっている。
20世紀「開発の世紀」を通して、食べ物をうみだす大地と人間が切り離され、そして南でも北でも、多くの国で、この数十年を通して広がった自由貿易によって、伝統的な家族農業が追いやられ、存亡の淵に立たされている。食べ物のまつわるさまざまな問題--食中毒や食べ物による病気、ミルクやその他食品の遺伝子汚染や科学物資による汚染などが起き、工場的な大規模農場がうみだす輸入食品への信頼は損なわれている。そのような事態に対し、CSAは、総合性や健全性、経済的活性を取り戻すために活動している。

そして最後に「私たちはお互いに学べば学ぶほど、また、お互いに支え合えば合うほど、より早く、持続的で平和的なコミュニティに近づくことができるでしょう」と述べた。

今回の講演に先立って挨拶された参議院議員のツルネン・マルティ氏のメッセージのほうが今のわれわれにとって大事なのではないかと感じた。そのメッセージの全文を掲載する

「いまや、人間は合理主義や市場経済主義の『奴隷』になってしまった。合理主義や市場経済主義は人間がコントロールできれば大きな役割をもつ。人間はこの『奴隷』ではなく『主人』であるべきだ。
『自然に従う生き方』をすれば、誰もが自然からの恵みをうけながら創造力と自分に与えられた才能を生かし、社会の健全化に貢献できる。そうすれば、人間社会は、もっとすばらしくなる。
『自然に従う生き方』に基づく農法では、人間は動植物と同様自然の一部であり、自然のお陰で生きている。自然の中には、余計な生き物が一つもない。生きとし生けるすべてのものに存在価値があり、目的がある。
『害虫』と呼ばれる虫は一つもない。また、すべての『雑草』にも田畑で果たす役割があり、すべての生物と共生しながら農作物が育つのである。田畑で育つすべての草は、そこから外へ持ち出す必要がない。なぜならば、それらの中にあるミネラルや他の栄養分が農作物にとって堆肥になるからだ。山や森では全ての生き物が調和しているし、互いを必要としている。
「地域がささえる食と農〜神戸大会」では、自然に従う生き方と農法をともに学びましょう。
日本の農と食の未来は有機農業にあると固く信じています」

http://kobe2010.net/jp/index.html



























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