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2010年2月23日火曜日

『月刊島民』のつくりかた


  扇町クリエイティブカレッジ!大阪カルチャークラスター!!@common's cafe

編集集団140Bの一員として今や大活躍の編集者である、大迫力(おおさこちから)さんの
講座に参加してきた。
大迫さんはもと『Meets Regional』誌の編集に携わり、06年に株式会社140Bへ。
フリーペーパー『月刊島民』の編集や出版、「ナカノシマ大学」の講演会のコーディネーターなどその活躍は多岐にわたる。
今回の講座はその『月刊島民』のつくりかたと題して、編集方法や、街との良いつき合いかたについてレクチャーしていただくというものだった。
会場のコモンカフェは大阪市北区の中崎町にある。平日の夜にもかかわらず、たくさんの人が
話を聞きに集まった。『月刊島民』の人気のほどがうかがえる。
現在3万5000部が発行されているという。ちょっと驚いた。

話は『月刊島民』ができるまでを時系列でふりかえりながら、そのコンセプトや、核になる考えかたなどを分かりやすく説明してくれた。
始めた当初、スポンサーである京阪電車の中之島線が開業するまじかで、中之島自体も開発ラッシュだった。イメージとして年配のかたでも読める雑誌=持っていても恥ずかしくないもの
かわいいよりも渋くいこうとした。
そしてとことん中之島にこだわって中之島らしさを追求していくとこんなカタチになっていった。
そこには実感にもとづいた誌面作りがある。同じ場所でも視点を変えれば様々な切り口がある
そういった徹底的に街を面白がる姿勢が誌面に現れている。
「消費にアクセスしない」フリーペーパーをつくっているという自負。
まったくといっていいくらい消費する情報は載っていない。へたな広告も一切ない。
だからこそこの時代にうけているのではないだろうか。みんな今までの雑誌の手法には飽き飽きしている。さらにデータ的な情報はインターネットですぐ手に入るということも分かっている。データではない「顔がみえる」情報。そこにはおせっかいという他者への要求がある。
さらに外部に対して開放するという柔軟さ。
そういったこともひっくるめてやはり共同体(コミュニティ)の形成がうまくいっているのが
この『月刊島民』なんだと思う。
人と人のつながりを大切にしているし、お互いが敬意と信頼関係にある。
「この街にしかないものをどれだけみつけられるか」から
「今あるものでやりくりする方法を面白がることが面白いでしょ」へ。

提供者と享受者とのわかちあう感覚。
街とのつきあいかたも面白いから君も参加してみたら・・・という「シェア」する感覚。

そしてミドルメディアとしての『月刊島民』
中間共同体として今後、媒体よりもプラットフォームを重視していく。
おせっかい=「贈与」の別形態としてのナカノシマ大学も充実していきたいと意気込んでいた。

本当に面白いものはお金で買わなくてもそこらじゅうにころがっているのだ。

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