寒風吹きすさぶ中、天満橋駅から徒歩5分。
大阪城が窓から丸見えの小ホールで、「京都の味、大阪の味」と題しておこなわれた今年1回目の講座に参加してきた。
講師は、辻調理師専門学校で日本料理技術顧問をされているテレビでもおなじみの畑耕一郎さん。目からウロコの話がでるわ、でるわのオンパレード。
「京料理」って何?「大阪料理」ってどんなもの?食をめぐる京都・大阪の比較文化論が展開されたが、ほとんど大阪のことだった。はもも、牡蠣の土手鍋も、あらだきも全部大阪から広がっていった。昔の町人(商人)によって食文化が発展していったのは有名な話だ。
大阪の料理(なにわの料理)の語源が、魚庭や菜庭だとは初めて知った。天下の台所、くいだおれの町といったよびかたはあまりにも全国区だ。
せんば汁、半助豆腐、あらだきなどは大阪の郷土料理になるらしいがあまり見たことがない。
はもかわ(はものかわ)がつるして売られていたとか、はものかまぼこがあたりまえのように作られていた。今はほとんど消えてしまっている。
そば屋も実は大阪にはたくさんあったといい、「すなばそば」は新町のあたりが発祥なのだそう。
はりはり鍋も、水なすも、恵方巻きもみーんな大阪。恵方巻きなんかはコンビニが全国に広めてくれたようなもんだ。でも畑先生は「なんで大阪巻き言わへんねん、宣伝不足や」と嘆いていた。
だしの話は興味深かった。こぶと鰹節の出会い。こぶロードの途中の町。
「食い味」が大阪の味、なんのこっちゃ。
ざんぐり(おおざっぱな)の料理が大阪らしさ。はんなりは京都か。
このふたつのあわせわざが日本料理の真髄なのだと・・・。
そして結論。食材や調味料が流通していて、情報が入りやすいこの時代において、全国の日本料理に味の差はないというオチだった。
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