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2009年11月28日土曜日

僕らをつなぐもの 最終回

月明かりかと思ってみれば
かわる間際の黄色い信号
やたらと長い赤信号にかわれば
決まって僕らキスをするんだ
君はいつも左側を歩き
僕のポケットに小さな手を入れ
こうして触れる指先のぬくもりだけ
それだけで僕らはつながってるわけじゃない

僕らをつないでいるもの
きみが笑うから僕も笑ったね
今年もあの花が咲いたねと君が言う
今君の家に向かう途中

ガソリンスタンドの交差点は
行き交う車の音であふれて
僕らの会話がかき消されてしまわぬよう
自然とぼくらもっともっと近づいた

僕らをつないでいるもの
僕のはなうたが君にうつったね
歩道橋の上に月が見えるよと僕が言う
幼い僕らのこの恋を照らしてよ

でも多分この街灯のように
ただ弱々しく頼りない光の下に僕らいて

僕らをつないでいるもの
二人同じ明日描いているからね
この先もずっとあの花を見れるよね君が言う
今はうなづくしかできなくて

僕らをつないでいるもの
不安をふさぐようにキスをするんだね
ゆれる雲に月がかくれてしまうまえに帰ろう
今君の家に向かう途中


           作詞・曲  泰 基博

僕らをつなぐもの  8


 プロポーズ


 僕はまだMeguに正式にプロポーズしていなかった。ちょうどその頃イン

ターネットでは「ツイッター」というミニブログのようなサービスが流行し

始めていた。僕たちもさっそくこのツイッターを使い出した。

 ツイッターは百四十文字以内でただつぶやくだけのものだが、その影響力

は有名人や企業などにも波及していてミクシィやアメブロも似たようなサー

ビスをやり始めたぐらいだ。

 季節は冬の始まりを感じる寒さになってきていた。僕は今日こそMeguに

プロポーズしようとこころに決めていた。そしてまずはツイッターで公開プ

ロポーズだ。

 「おれはめぐのそばで、君がどんなおばあちゃんになるかみてみたい。そ

のために2倍でも3倍でもがんばる。結婚してください」

 Meguが返事を返してくる。

 「正直いってあたしは大変だよ。わがままだし。性格きついし。それにつ

きあえるならぜひ」

 他のユーザーたちの祝福の書きこみが殺到した。

 つづいてフォトシェアでも同じようにプロポーズした。

 Meguは

 「でも、ツイッターじゃないほううがよかったなああああ。」と書きこん

でいた。

 その日は両方とも、祝福のコメントの嵐が夜遅くまで続いた。僕たちは、

 Meguの家の近所にある小さなレストランで晩ご飯を食べようとでかけた。

もちろん面と向かってきちんとプロポーズするために。

 「Koh、あのね、子供ができたら男の子でも女の子でもいいからつけたい

名前があるの」

 「なんだい」

 「にこ」

 「えっ、にこ」

 「そう、にこちゃん」

 「なんでその名前がいいの?」

 「スマイルマークみたいにいつもニコニコしてほしいから」

 「そうかあ。にこかあ」

 Meguの提案で子供の名前はにこになりそうだ。

 「去年のクリスマスは一人で今年は3人だね」

 「そうか、3人か」

 暖かい店内のごちそうに僕たちはお腹いっぱいになっていた。

 「ごちそうさま」

 店を出ると少し早い雪がちらついていた。

 「あっ、雪だ」

 「ほんとだね」

 「Megu帰ろう」

 「うん」



 僕らをつないでいるもの


 僕には守るべきふたつの命がある。めぐとにこだ。

 新しい命とともに三人でこれから歩んでいく人生。

 ひとつひとつゆっくりと踏みしめながら進んでいくだろう。

 

 僕らをつなぐもの

 それは家族の絆へと変わった。

 


 


 



                                           

2009年11月26日木曜日

BAR Hemingway


昨日リニューアルした大丸心斎橋店を見学した後、久しぶりにスペインバール「Hemingway」
を訪れた。シニアソムリエでベネンシアドール(GONZALES BYASS社認定)の松野直矢氏がしきるこの店ははっきり言ってかっこいい。スペインワインとシェリーの品揃えが充実しており、もちろん他の酒も飲める。タパスもスペインオムレツなどの定番からサラミや生ハム、アルボンディガス(ミートボール)などの肉系も小皿で提供される。
どっしりとした赤ワインを飲みながら、フードをつまんでいると二人組の男の人達が客席奥のスペースを陣取った。一人はギターを抱えている。どうやら生ライブが始まるらしい。イスに腰かけるといきなり演奏が始まった。フラメンコギターとパーカッション(座っているイスを使う)のデュオだ。これがまためちゃくちゃうまい。そしてイイ。ここはアンダルシアか、と錯覚してしまう空気感が漂っていた。
ジプシー気分を味わえた貴重な夜だった。

http://www.bar-hemingway.com/

2009年11月24日火曜日

プロフェッショナル


NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル」(22:00〜)を観た。
インテリアデザイナー・片山正通さんの仕事に密着したものだった。長かった不遇の時代を経て
消費者の立場に立ってデザインする店舗は、どれもクールでかっこいい。
なぜか入ってしまい、店内を見回る。ひとつの流儀である客の目線になりきるのだ。
そしてクライアントの思いをカタチにする。それこそが片山さんのデザインの核となっている。
さらにトータルでプロデュースしなければ、若者は反応してくれないことを悟る。
そのことがきっかけで一気にクライアントが増える。選ばれた責任を全うし、どろくさい作業もいとわずやり続け、考えぬいて考えぬくその姿はかっこいい。
「この男に任せれば、店に人が集まり、物が売れる」と今や、世界中から依頼が殺到している。
この秋に東京にオープンした「ナイキ」のフラッグショップも片山さんの作品だ。お客さんでごったがえす店内で微笑んでいた片山さんの素敵な顔が印象に残った。

2009年11月23日月曜日

僕らをつなぐもの  7

大切なもの


 僕はMeguを傷つけたばかりか男として責任をとれないでもがいていた。 

 なんとかしなければ、僕はとにかくMeguにもう一度会って話をしよう

と試みた。

 Meguはシングルマザーになる決意をブログにアップしていた。僕たち

のことには一切触れずに、母親になることを心から望んでいることをその

ブログには綴っていた。

 ところがフォトシェアでは事情が違った。周りのユーザーが僕たちのこ

とを心配して、たくさんのコメントをよせてきたのだ。


 「MeguたんとKohくん、どうしちゃったの?」Yossy

 「Kohくん、Meguちゃんのこと大切にしなきゃだめだよ」Cana

 「男ならMeguちゃんのこと離すなよ」jin

 「Meguちゃん、Kohくんのことキライになっちゃったの、違うよね」mayu


 とにかく僕たちを応援してくれるようなコメントの嵐に正直目頭が熱く

なった。僕の気持ちを後押ししてくれたのは言うまでもない。

 数日後、Meguの家に行った。

 「Megu、俺だよ。開けてくれないか。ちゃんと話がしたいんだ」

 しばらく沈黙の時間が流れた。するとドアがガチャッと開いた。

 「入って」

 Meguが僕を部屋に入れてくれた。

 「最初にMeguに謝りたい。俺が悪かった」

 「そのことはもういいの。ただ私はKohの気持ちが分からなくなったから」

 「目が覚めたんだ。みんなに励まされて俺にはMeguが必要だって・・・」

 「もう私一人だけの問題じゃないよ」

 「分かってる。子供のことも」

 「大変なんだよ、育てるのって」

 「Meguのことも子供のことも大切にしたい、ちゃんとしたいんだ」

 「私の仕事のことも?」

 「ああ、手伝うよ。Meguの仕事も続けられるように俺がなんとかする」

 「Kohにできるかな」

 「なんとでもするよ」

 「私、フォトシェアでコメントしてくれたみんなにこころが救われたよ」

 「俺もだよ」

 「絶対にもう二度と裏切らないって約束できる?」

 「誓う、ここに」

 そう言って胸のあたりを手でおさえた。

 「私と子供と家族を大切にしてくれる?」

 「もちろんするさ」

 本気でそう思った。僕はMeguと子供のことをすべてにおいて大切にして

いきたい。こころにかたく誓った。

 「許してくれるの?」

 Meguは泣きながらコクリとうなずき、そっと手をのばしてきた。僕は

その手を強く握りしめた。

 僕とMeguは小さなアプリケーションのおかげでこうして再びやりなおす

ことができた。

   

 


 


 


 



                

甲山



紅葉の季節も佳境に入った時期、二十何年かぶりに地元の山である甲山(かぶとやま・標高309m)に登った。
彼女と夙川で待ち合わせて阪急甲陽園駅を降りて甲山大師道沿いをてくてく歩く。
兵庫県立甲山森林公園へは、15分もあるけば着く。かなり広いこの公園はシンボルゾーンとよばれる所に噴水があり、奥のシンボル像は真ん中に甲山の頂上がくるように設置されている。きれいな色に染まった木々を眺めつつ公園を散策してから、登山道の入り口がある神呪寺
をめざす。
途中でガールスカウトやカブスカウトの少年、少女達の集団にでくわす。昔を思い出しながら
懐かしさと自然の空気をおもうぞんぶんに吸おうと思った。
神呪寺から登るコースは急傾斜だ。時間は15分程だが僕たちはわずか7分で登りきってしまった。頂上に着くと家族連れや犬の散歩にきている地元の人達が何人かいた。弁当を持参していたのでさっそくお昼にした。彼女が持ってきたガスコンロ(アウトドア用)でお湯を沸かし熱いコーヒーもいれた。野外で飲むコーヒーもまた違う味わいがあっておいしい。
休憩したあと、雲行きがあやしくなってきたので下りのコースを急いだ。帰りは目的であるクリスマスリースの材料を集めながら降りる。どんぐりやまつぼっくり、葉っぱや木の枝などよさそうなものをつぎからつぎへと拾いながら、先へすすむ。これがなかなか楽しい。じっくり
植物をみることなど普段の生活ではないことだ。途中、河原の近くまで寄り道しながら緩やかな坂を下っていった。
ふと気づくともう森林公園の入り口に戻ってきていた。全行程休憩や寄り道などを含めてもわずか3時間半くらいのコース。適度な疲れもここちよい。
甲陽園駅に戻ると雨がぱらぱらしてきたのでぎりぎりセーフか。電車に乗る前に地元の花屋さんに寄る。リースのベースになる枝のリングを見つけて購入。150円也。安い。
これに今日収穫した材料でオリジナルのリースを作るのだ。できあがりが楽しみだね。

2009年11月15日日曜日

サイドウェイズ


映画「サイドウェイズ」を観てきた。アメリカはカリフォルニアのナパヴァレーを舞台に、ワイナリーがたくさん登場する。4人の日本人の物語をおもしろおかしく演出していて観終わった後のさわやか感が今も残っている。中年といわれる40代の男女の恋愛と青春を描いたこの作品は
全編を通してワインが頻繁にでてくる。そして飲む。味わい深い内容に刺激され、晩ご飯をワインの飲める店にした。阪急門戸厄神駅のすぐ近くにある同窓生がやっている飲食店をチョイス。
カリフォルニアワインの赤をさっそく注文して、おいしいフードをこれでもかというくらいに味わった。すべてうまかった。ワインもおいしかった。ありがとう、祐介。
お店情報は下にURLをのせておくので参考にしていただきたい。
近々日本のワイナリー見学に行こうと計画している。

http://r.gnavi.co.jp/c240800/